経営心理士は胡散臭い!資格の肩書きだけでは見抜けない意外な落とし穴

スポンサーリンク

経営心理士が胡散臭いと思われる理由

経営心理士という言葉を聞いて、どのような仕事をする人なのか、すぐにイメージできるだろうか。

経営心理士は、心理学の知見を経営に生かし、社員のモチベーション向上や組織づくり、営業、マネジメントなどに役立てることを目指す資格だ。人間の心理を理解し、経営上の課題を解決するという考え方自体は、決して不自然なものではない。

しかし、経営心理士という肩書きに対して「胡散臭い」「本当に役に立つのか」と疑問を持つ人がいるのも事実だ。

その理由の一つは、心理学と経営という、専門性が高そうな言葉を組み合わせている点にある。心理学は人間の行動や感情を扱い、経営は企業の成長や組織の運営を扱う。どちらも重要な分野だが、二つを組み合わせた資格だからといって、必ずしも経営課題を解決できるとは限らない。

さらに、経営者向けのコンサルティングや自己啓発の分野では、専門用語や独自の理論が説得力を生み出すことがある。「人間心理を理解すれば組織が変わる」と説明されると、魅力的に聞こえるものだ。

だが、実際の経営はそれほど単純ではない。社員の意欲が低い原因が、上司との関係ではなく、低賃金や長時間労働、将来性のない事業計画にある場合もある。

心理学の知識があっても、こうした問題を見誤れば、適切な解決策にはたどり着けない。

スポンサーリンク

経営心理士は国家資格なのか

経営心理士を評価する際には、資格の位置づけを確認する必要がある。

一般に、国家資格と民間資格では、制度上の位置づけや取得方法が異なる。経営心理士という名称だけで、国が認定する資格や、公的に専門能力が保証された資格だと判断するのは適切ではない。

資格を検討する場合は、認定団体、取得に必要な講座や試験、資格の更新制度、学習内容などを確認したい。

また、資格の名称と、取得者本人の実力は分けて考えるべきだ。資格を持っていても実務経験が乏しい人はいる。一方で、資格がなくても、心理学や組織論を学び、優れたマネジメントを実践している経営者もいる。

ここで重要なのは、資格を取得した事実と、経営課題を解決する能力は同じではないという点だ。

経営心理士という肩書きだけを見て、すぐに信用したり、反対に無条件で否定したりする必要はない。具体的に何を学び、どのような実績を持ち、どのような支援を提供できるのかを確認することが大切だ。
受講料は安くない?費用対効果を考える
経営心理士を胡散臭いと感じる人にとって、気になるポイントの一つが取得費用だろう。

一般社団法人日本経営心理士協会の公式サイトでは、経営心理士の認定に必要な7コースについて、定価の合計を53万4,600円、各種割引を適用した場合の受講料を38万8,300円と案内している。料金や割引条件は変更される可能性があるため、申し込み前に最新情報を確認したい。

数十万円という金額は、気軽に試せる水準とはいえない。もちろん、専門知識を学ぶための講座には講師の人件費や教材制作費などがかかるため、高額だからといって胡散臭いと断定することはできない。

問題は、その費用に見合う成果を得られるかどうかだ。

例えば、経営心理士の講座で学んだ対話方法を使い、部下との関係が改善したとする。その結果、社員の離職が減り、採用費用も抑えられたなら、受講料を回収できる可能性がある。

一方、講義を受けて知識が増えただけで、職場の問題が何も変わらなければ、費用対効果は低い。

ここで考えたいのは、資格取得そのものをゴールにしてはいけないということだ。資格の取得を目指すあまり、実際の経営課題を解決するという本来の目的を忘れてしまえば、本末転倒になる。

スポンサーリンク

心理学を使えば社員や顧客を動かせるのか

経営心理士の考え方で注意したいのは、人間の心理を理解すれば、相手の行動を自由に変えられるかのように受け取ってしまうことだ。

人間の行動には、感情や価値観、過去の経験、置かれた環境など、さまざまな要因が影響する。

例えば、上司が部下を褒めることで、仕事への意欲が高まる場合はある。しかし、褒め方を工夫するだけですべての社員が成長するわけではない。裁量の少なさや待遇への不満、過剰な業務量が原因なら、職場環境そのものを改善する必要がある。

営業でも同じことがいえる。

顧客心理を学べば、相手のニーズを理解し、商品の魅力を伝えやすくなる可能性がある。しかし、どれほど優れた説明をしても、商品自体の品質が悪かったり、価格が競合より大幅に高かったりすれば、契約につながらないこともある。

心理学は経営を助ける道具であって、経営上の問題をすべて解決する魔法ではない。

「人の心を動かせば売上が上がる」という説明だけを信じるのではなく、商品力や価格、業務の仕組みといった現実的な要素も検討する必要がある。

スポンサーリンク

胡散臭い経営コンサルタントとの違いは何か

経営心理士という資格そのものと、資格を利用して活動する個人の営業手法は分けて考えたい。

例えば、資格を持つ人が、実際の課題を丁寧に聞き取り、データや現場の状況を確認しながら改善策を提案するなら、十分に価値のある支援になり得る。

反対に、資格を権威づけに使い、「自分の理論に従えば必ず成功する」「この方法を知らない経営者は失敗する」といった断定的な説明をするなら、警戒したほうがよい。

特に注意したいのは、実績の見せ方だ。

「売上が大幅に増えた」「離職率が劇的に下がった」といった事例が紹介されていても、その成果が心理学的な手法だけによって生じたとは限らない。市場環境の変化や商品改良、賃上げなど、ほかの要因が影響している可能性もある。

実績を見るときは、改善前後の数値だけでなく、実施した施策や比較条件、成果が出るまでの期間なども確認したい。

資格の名称が立派であることと、目の前の問題を解決できることは別の話なのだ。

スポンサーリンク

経営心理士を取得する前に確認したいこと

経営心理士の受講を検討しているなら、次のポイントを確認しておきたい。

– 学習内容が具体的か。 心理学の理論だけでなく、実際の経営課題にどう応用するのかが説明されているか。

– 講師の専門性を確認できるか。 経歴や実務経験、担当分野が明確になっているか。

– 実績の根拠が示されているか。 成功事例の数字だけでなく、どのような条件で成果が出たのかを確認できるか。

– 受講料に納得できるか。 総額や追加費用、割引条件を把握し、自分の予算に合っているか。

– 資格以外の選択肢も比較したか。 書籍や大学の公開講座、一般的なマネジメント研修などと比較して、学ぶ価値があるか。

特におすすめしたいのは、受講前に自分の課題を一つに絞ることだ。

「部下が辞めてしまう」「営業の成約率が低い」「会議で意見が出ない」など、具体的な問題を設定すれば、講座で学ぶ内容が役立つかどうかを判断しやすくなる。

逆に、何となく経営力を高めたいという理由だけで申し込むと、学んだ知識をどう活用すればよいのか分からなくなるおそれがある。

スポンサーリンク

経営心理士は胡散臭いのか?

経営心理士という資格は、名称だけで胡散臭いと断定できるものではない。人間心理を理解し、組織運営や営業、部下の育成に役立てるという発想には、実務上の合理性がある。

一方、資格を取得すれば経営がうまくいくわけではなく、受講料に見合う成果が必ず得られるとも限らない。経営心理士は、一般社団法人日本経営心理士協会が認定する資格であり、国家資格と同じ位置づけではないことも理解しておきたい。

個人的に重要だと考えるのは、資格の名前よりも、学んだ知識を現場で検証できるかどうかだ。

例えば、部下への接し方を変えたなら、その後に職場の雰囲気や業務の進み方がどう変わったかを確認する。営業方法を改善したなら、成約率や顧客満足度の変化を測定する。こうした検証を繰り返すことで、知識は初めて実践的な価値を持つ。

経営心理士を胡散臭いと感じる人は、肩書きや宣伝文句に惑わされず、費用、学習内容、実績の根拠を冷静に比較すればよい。

疑うべきなのは心理学を経営に生かす発想そのものではなく、資格さえあれば誰でも経営課題を解決できるという過度な期待だ。 資格を盲信する必要も、最初から否定する必要もない。自分の課題を解決するための選択肢の一つとして、現実的に評価することが大切だ。